「ACOTHってなに?どこで使うの?」
そう思った方、大丈夫です。この記事では、Excel関数「ACOTH」の使い方と背景を理系的に・わかりやすく解説します。
1. ACOTH関数とは?
ACOTH
関数は、逆双曲線余接(acoth)を求めるExcelの数学関数です。
📌 数式形式
=ACOTH(数値)
この関数は、数学的には以下の式を返します
2. 使用条件とエラーに注意!
ACOTH関数には重要な制限があります。
✅ 数値に関する条件
入力値の例 | 絶対値 | ACOTH関数の結果 | 説明 |
---|---|---|---|
2 | 2 | 約 0.5493 | OK。絶対値が1より大きいため計算可能 |
-2 | 2 | 約 -0.5493 | OK。負でも絶対値が1より大きければOK |
1 | 1 | #NUM! エラー |
NG。ちょうど1は定義されていない |
-1 | 1 | #NUM! エラー |
NG。同上。 |
0.5 | 0.5 | #NUM! エラー |
NG。絶対値が1未満なので定義域外 |
-0.8 | 0.8 | #NUM! エラー |
NG。同上。 |
つまり、1や-1、0.5などの数値では使えません。
3. どんな場面で使われるの?
この関数は実際にどのような場面で使われるのでしょうか?
✅ 一般的な事務業務ではほぼ登場しません。
ぶっちゃけますと一般的な事務業務で使う事はありません。なので本記事を読んでいる人はかなりEXCELをマニアックに使われている方か科学技術系の業務・研究分野などの難しい資料をまとめている方たちだと思います。
🔧 ACOTHが登場する実際のシーン
● 物理・工学系の数式解析
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熱伝導の温度分布(フィンの設計など)
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電気工学や波動工学での微分方程式の解
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信号の減衰率分析
● 数学・統計・データサイエンス
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特殊な変数変換(回帰分析やデータ正規化)
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積分結果の一部として出現(例: ∫11−x2dx=acoth(x)\int \frac{1}{1-x^2}dx = \mathrm{acoth}(x))
● 教育・教材作成
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大学の数学授業での応用
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関数の性質を可視化するための教材
4. 与える数値とは?意味は?
ACOTHに渡す「数値」は、何らかの物理量や計算結果に基づくものです。たとえば:
-
パラメータの比(x+1/x-1のような形)
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数値モデルの途中結果
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工学的な入力値(温度比、電圧比など)
5. エラー回避の工夫
エラーを避けるためには、条件付きで使いましょう。
=IF(ABS(A1)>1, ACOTH(A1), “範囲外”)
6. まとめ
本記事のまとめです。
ポイント | 解説 |
---|---|
ACOTHはどんな関数? | 逆双曲線余接を返す数学関数 |
使用条件 | 数値の絶対値が1を超えている必要あり |
実務で使う? | 一般事務では不要。理系・技術系で登場 |
覚えるべき? | 理系職なら覚えておいて損はない関数 |
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