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【AI開発初歩の初歩】バイブコーディングで挫折する前に描くべき「設計書」という未来地図

④AI参謀の活用

最近、エンジニア界隈で「バイブコーディング(Vibe Coding)」という言葉が流行っています。その場のノリと雰囲気(バイブス)で、AIに指示を出しながらサクサクとコードを書いていく手法のことです。

「見える!私にも見えるぞ!コードが自動で生成される未来が!」

最新のClaudeやGPT-4oを前に、そんな風にガンダムのニュータイプばりに覚醒した気分で開発に挑む人が増えています。しかし、30年以上ITの現場で「重力」と戦ってきた私から言わせれば、システム開発の経験がない人がこの「ノリ」だけで突き進んだ先には、高い確率で悲しい結末が待っています。

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1. AI開発で陥る「開始2時間後の悲劇」

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ChatGPTやClaudeなどのAIを触り始めると、誰しもが万能感に包まれます。
「作ってほしいものを日本語で言えば、勝手にシステムが出来上がるんだろ?」

YouTubeで見かけるインフルエンサーも「誰でも30分でアプリ完成!」「プログラミング教育は終わった」と太補判を押している。よし、自分も長年Excelで苦労してきたあの業務をシステム化してみよう!と意気込んでパソコンに向かいます。

しかし、開始から2時間後。画面上にあるのは、何だかよく分からない、そして「なぜか動かないコードの山」です。

例えるなら、ケーキを作ったことがない人が、レシピも見ずに勘だけで高級な材料をボウルに放り込み、グチャグチャになった何かをオーブンで焼き上げたような状態。見た目はそれっぽいけれど、中身は生焼けで、どこをどう直せば動くようになるのか本人にも分からない……。

専門用語でこれを「技術的負債」と呼びます。行き当たりばったりで作られたコードは、利息の膨らむ借金と同じ。設計が不在のまま爆速で作れば作るほど、負債も爆速で積み上がり、最終的には「最初から作り直したほうが早い」というシステム破綻を招くのです。

2. 開発の重力を振り払う「未来地図」を持っていますか?

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開発を始める前に、絶対に欠かせない準備があります。それが「設計書」という名の未来地図です。

「え?設計書って、あのITコンサルが持ってくるような、難しい図解や専門用語が並ぶ分厚い書類でしょ?」と思われるかもしれません。しかし、AI時代の設計書はもっとシンプルでいいんです。

設計書に描かれるべきは、システムが目指す「こういうことができる」というゴール。そして、そのために「どんなデータが必要か」という道筋です。

この地図があるかないかが、開発の成功を100%左右すると断言できます。地図を持たずに砂漠へ踏み出すのは、挑戦ではなくただの無謀ですから。

関連記事:AIバイブコーディングに設計書は不要?「設計図」こそが成功の鍵である理由

【AI開発初歩の初歩】いきなりAIで開発をする前に従来の開発の進め方を知っておこう
未来的なテクノロジーとビジネスのインフォグラフィックのスタイル。横長の構図で、画面を左右に分割して対比させる。 左半分は「危険なノリだけの開発」を表現。背景は砂嵐が吹く荒廃した砂漠で、崩れかけた積み木のような不安定な建物がある。前景には、チャラいサングラスをかけたロボットのアバターが、DJブースのような場所で適当にキーボードを叩いており、周囲には音符マークと「ERROR」「炎上」「手戻り地獄」という赤い文字が浮かんでいる。全体的に赤と黒の混沌としたトーン。 右半分は「設計図に基づいた堅実なAI開発」を表現。背景は整然と輝く青いグリッド線で描かれた未来都市の建設現場。前景には、スーツを着た人

3. AIはあなたの「設計」を助ける最高の相棒になる

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ソフトウェア開発の世界には、「銀の弾丸(あらゆる問題を解決する魔法の策)はない」という有名な格言があります。AIは魔法に見えますが、それはあくまで「記述」を助けるものであり、「何をどう作るか」という本質的な設計を完全に代行するものではありません。

それでも、今のAIは驚くほど優秀です。あなたが「何も考えていない状態」で丸投げすれば、AIも適当な回答を出しますが、「こういうゴールを目指したい」と明確に伝えれば、AIはそのための設計を補完し、頼もしい軍師として協力してくれます。

ここで重要なのは、AIに主導権を渡さないこと。人間が「舵(かじ)」をしっかりと握り続けることです。

プログラミング言語の文法や、ややこしい環境構築といった「開発の重力」は、AI(Antigravity)に任せればいい。でも、「どこへ向かうか」だけは、人間が決めなければなりません。

4. 砂上の楼閣を防ぐ「強固な土台」の作り方

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バイブコーディングは、往々にして「見切り発車」でスタートします。そのスピード感自体は素晴らしいのですが、最終的なゴールのイメージが固まっていないと、機能を一つ追加するたびに全体のバランスが崩れていきます。

  • 機能を足すたびに、昨日まで動いていた別の場所が壊れる。
  • AIに修正を頼むたびに、コードがどんどん複雑になり、迷宮入りする。
  • 結局、自分が何を作りたかったのか、何に悩んでいたのか分からなくなる。

これは、土台がない場所に家を建て、後から無理やり継ぎ足しているのと同じ「砂上の楼閣」です。

経済産業省が警告する「2025年の崖」という言葉がありますが、その本質は中身がブラックボックス化したシステムが企業の成長を阻害することにあります。適当なノリで作られたAIシステムは、数年後には誰も直せない「新しい負の遺産」になりかねません。今、設計図を残すことは、5年後の自分たちへの最大の投資なのです。

5. まずは「一言のゴール」から始めよう

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難しく考える必要はありません。まずは、あなたの理想を言葉にすることから始めてください。

「さくさく見積書が作成できるようになりたい!」

「Excelのコピペ作業から解放されたい!」

こんな単純な一言でも十分です。そこからどうやって具体的な設計に掘り下げていくのか。その手法は、このブログでこれから詳しく語っていきます。

バイブコーディングという「自由」を手に入れる前に、まず「ゴール」を思い描くこと。これが最重要であることを、心に刻んでおいてください。

まとめ:設計図はあなたを自由にする

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AIを使った内製開発は、現場を知り尽くした40代以上の「Excel職人」にとって、人生を変えるほどの強力な武器になります。

しかし、武器を振り回す前に、まずはどこを狙うかを決める必要があります。

正しい「設計図」があれば、開発の重力から解放され、あなたのビジネスはもっと高く、自由へ飛べるはずです。まずは今日、あなたが解決したい「小さな悩み」を、チラシの裏にでも書き出すことから始めてみませんか?


次は、具体的な「データ設計」のステップについてお話しします。SQLなどの専門知識は一切不要です。必要なのは、あなたが積み上げてきた「業務の知識」だけです。準備はいいですか?

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