お疲れ様です。「メリ爺の事務攻略万歳!」へようこそ。
管理人のメリ爺です。
月末が近づくと憂鬱になる、領収書と請求書の山。
「今月、A社さんからの売上はいくらだっけ?」「B商店からの仕入れ、合計いくら使った?」
まさか、Excelに入力したデータを、もう一度電卓で叩き直して計算していませんか?
その作業、Excelの「ある機能」を使えば、一瞬で終わります。
今回は、50代からのExcel入門。難しい理屈は抜きにして、「これだけ覚えれば経理が劇的に楽になる」という、2つの関数と1つの重要機能について解説します。
この記事で解決する悩み
- 取引先ごとの売上合計をパッと知りたい
- 「〇月〇日から〇月〇日まで」の経費合計を出したい
- 「10万円以上の大きな取引」が何件あったか数えたい
- 「範囲指定」のミスをなくしたい(AccountDataの活用)
1. 「S付き」の関数を2つ覚えるだけでいい
Excelには、足し算をする「SUM(サム)」や、数を数える「COUNT(カウント)」という基本機能があります。
これらは便利ですが、「全部」を足してしまいます。
我々経営者が知りたいのは「全部」ではなく、「〇〇社の、××の金額」といった「条件付き」の数字ですよね。
そこで使うのが、この2つです。
語尾に複数形の「S」が付いているのがポイントです。
① SUMIFS(サム・イフス)
「条件に合うものだけ【合計】する」
例:「A社の」「売上」を合計せよ
② COUNTIFS(カウント・イフス)
「条件に合うものを【数える】」
例:「5万円以上」の経費は何件か?
似た関数に「SUMIF」「COUNTIF」(Sなし)もありますが、「S付き」は「Sなし」の上位互換です。
あれこれ覚えず、最初から万能な「S付き」だけ覚えればOKです。
2. プロの常識!範囲選択を楽にする「テーブル機能」
関数の解説に入る前に、もう一つ大事な話をします。
Excelで数式を入れる時、A2:A50 のように範囲をドラッグして選択するのが面倒ではありませんか?
- 「データが増えたら、範囲を選び直さないといけない」
- 「どこまで選択したか分からなくなる」
これを解決するのが「テーブル機能」です。
今回の無料ツールでも、売上データの入力欄を「AccountData」という名前のテーブルに変換しています。
▼ AccountData(テーブル)を使うメリット
テーブル化しておくと、A2:A50 ではなく AccountData[金額] という「名前」で列を指定できます。
- 直感的:「A列」より「金額列」と言われた方が分かりやすい。
- 自動拡張:データが50行から100行に増えても、Excelが勝手に「ここまでがAccountDataだな」と認識して計算範囲を広げてくれます。
以下で紹介する数式の中に AccountData[...] という文字が出てきますが、これは「あの表の、この列だよ」という意味だと思ってください。
3. 実践!具体的な事例で見てみよう
それでは、関数とテーブル機能を組み合わせた、プロ仕様の集計方法を見ていきましょう。
(※この記事の最後に、このデータと集計表を一発で作成できるExcelツールを無料配布しています!)
事例1:「㈱山田建設」の「売上」だけ合計したい(SUMIFS)
「取引先」が「㈱山田建設」で、かつ「区分」が「売上」のものだけを合計します。
複数の条件(AND条件)を指定するケースです。
▼ SUMIFS関数の書き方
=SUMIFS( 合計対象列 , 条件範囲1 , “条件1” , 条件範囲2 , “条件2” … )
今回の例だと、こうなります。
=SUMIFS( AccountData[金額(税込)] ,
AccountData[取引先] , “㈱山田建設” ,
AccountData[区分] , “売上” )
「金額列を合計してね。ただし、取引先列が山田建設で、区分列が売上のものだけね」と読むことができます。
事例2:「2月1日〜2月29日」の経費を合計したい(日付・期間)
「先月の経費はいくら?」といった期間指定もSUMIFSの得意技です。
ポイントは、日付の条件指定方法です。
▼ 日付期間の指定テクニック
- 「2月1日以降」は
">=2024/2/1" - 「2月29日以前」は
"<=2024/2/29"
この2つを組み合わせることで、「期間内」を指定できます。
=SUMIFS( AccountData[金額] ,
AccountData[日付] , “>=2024/2/1” ,
AccountData[日付] , “<=2024/2/29” )
事例3:「10万円以上」の売上は何件あった?(COUNTIFS)
最後は、金額ではなく「件数」を知りたい場合。
ここは「COUNTIFS(カウント・イフス)」を使います。
▼ COUNTIFS関数の書き方
SUMIFSと違い、「合計したい列」の指定がいらないのでシンプルです。
=COUNTIFS( AccountData[区分] , “売上” ,
AccountData[金額] , “>=100000” )
【無料配布】この記事の集計表を、今すぐ体験できます
「AccountDataを使った数式、実際に触ってみないと分からない…」
そんな方のために、今回の記事で解説した「データ入力欄(テーブル設定済み)」と「自動集計レポート(計算式入力済み)」を一発で作成するExcelツールをご用意しました。
以下のボタンからダウンロードして、Excelで開いてみてください。
ダミーデータが入った状態で、SUMIFSやCOUNTIFSがどのように動いているか、実物を見て確認できます。
ダウンロードする
(※マクロなしの安全な.xlsxファイルです)
私が「あえてAIに数式を書かせる」理由
ここまで関数の書き方を解説しましたが、実は私自身、実務でゼロからこの数式を手打ちすることは少なくなりました。
もちろん、書き方は知っていますし、暗記もしています。
ですが、「AI(人工知能)に書かせた方が圧倒的に速く、ミスがない」からです。
▼ AIへの指示(プロンプト)例
「AccountDataというテーブルがある。取引先列が『山田建設』で、日付列が『2月』のデータの、金額列の合計を出す関数を作って」
こう指示すれば、AIは「=SUMIFS(…)」という完璧な数式を、3秒で返してくれます。
カッコの位置やカンマの数を人間が気にする必要はありません。
「Excelの知識(ベース)を持ちつつ、面倒な作業はAIに任せる」
これが、我々世代が最速で業務を終わらせるためのコツです。
「ウチの帳簿も自動化したい」親方へ
「関数やテーブル機能の便利さは分かった。でも、ウチの会社独自の複雑な集計はAIでできるか?」
「請求書発行から集計まで、もっと全体的に自動化したい」
もし、そんなお悩みがあれば、ぜひメリ爺にご相談ください。
私は、AIとExcelを組み合わせて、個人事業主や零細企業の面倒な事務作業を「ゼロ」にするコンサルタントです。
あなたの会社の業務に合わせて、オーダーメイドで自動化の仕組みを構築します。
お問い合わせは、コメント欄またはフォームからお気軽に。
面倒な集計はExcelとAIに任せて、親方はもっと大事な商売に集中しましょう!
それでは、ご安全に!


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